聴覚測定(オーディオメトリ)テストとは?
オーディオメトリテスト(聴覚測定)は、さまざまな周波数と音量で音を聞く能力を測定し、評価する検査です。聴覚や平衡障害を扱う医療分野である聴覚学において、欠かせない診断ツールとなります。
1. 聴力閾値の評価
検査は、各周波数で最も弱く聞こえる音(閾値)を測定します。得られたデータは聴力図(オーディオグラム)として可視化され、左右それぞれの聴覚感度が一目で分かります。
2. 聴力低下の診断
オーディオメトリの結果から、以下のような聴力低下のタイプを特定できます。
- 感音性難聴:内耳や聴神経の障害により、徐々に聴力が低下します。
- 伝音性難聴:外耳・中耳の障害で音が内耳へ伝わりにくくなります。
- 混合性難聴:感音性と伝音性が同時に存在する状態です。
3. 補聴器や人工内耳の効果評価
補聴器や人工内耳を装着した状態と装着していない状態で閾値を比較することで、デバイスの適合度や調整の必要性を判断します。
4. 時間経過による聴力のモニタリング
定期的に同じ検査を繰り返すことで、聴力の変化を追跡できます。進行性の難聴や、特定の疾患・職業性リスクがある方に有用です。
5. 就職前・職場でのスクリーニング
一部の業界では、業務上必要な聴力基準を満たすか確認するためにオーディオメトリが実施されます。必要に応じて防音対策や職場環境の調整が行われます。
6. めまいや平衡障害の診断補助
メニエール病や前庭障害など、聴覚と平衡感覚が関わる疾患の総合評価の一部として、聴覚測定が用いられます。
検査は、聴覚専門医(聴覚士)や資格を持つ医療従事者が、音響測定器や防音室を使って実施します。痛みはなく、非侵襲的で、所要時間は約30~60分です。
検査結果に基づき、適切な治療やリハビリ、補助機器の導入が提案され、コミュニケーション能力の向上を目指します。
