子どもの虫垂炎のサインと対処法

盲腸(虫垂)とは

盲腸は消化管の一部で、指ほどの長さの細長い管状の臓器です。解剖学的には大腸と小腸の交差点付近、右下腹部(マクバーニー点)に位置します。機能は明確に解明されておらず、除去しても特に問題はありません。

虫垂炎は虫垂が感染または閉塞し、膿と細菌が増殖して炎症を起こす状態です。治療せずに放置すると、1〜3日以内に破裂し、細菌が体内に拡散して重篤な感染症や死に至る危険があります。

症状

  • 発熱(体温が38℃以上)

  • 腹痛:最初はへそ周辺に鈍い痛みが現れ、次第に右下腹部(マクバーニー点)へ移動します。

  • 反跳痛:圧迫した後に急に手を離すと痛みが増す。

  • 血液検査で白血球数が1μLあたり10,000個以上と高値を示す。

成人でよく見られる食欲不振・吐き気・嘔吐は、子どもでは必ずしも診断の指標とはなりません。下痢や腹部膨満感も見られますが、特に乳児では虫垂炎自体が稀です。

治療法

虫垂炎の標準治療は、破裂を防ぐためにできるだけ早く盲腸を外科的に除去することです。主に2つの手術方法があります。

  • 開腹手術:マクバーニー点に小さな切開を入れ、従来の手術器具で盲腸を取り除きます。

  • 腹腔鏡手術:細い光ファイバーとカメラを備えた腹腔鏡を使用し、数ミリの小さな切開で盲腸を摘出します。回復が早く、傷跡も小さくなります。

破裂時の対応と注意点

盲腸が破裂した場合、まず抗生物質で感染を抑えます。腹腔内に膿がたまると膿瘍になることがあり、その際は皮膚を穿刺して膿を排出する処置を行うことがあります。感染が落ち着いた後(数週間から2か月程度)に、改めて盲腸切除術が実施されます。

破裂した盲腸の症状

子どもは大人に比べて症状が見過ごされやすく、治療が遅れることがあります。破裂のサインとしては、最高体温が40℃(104°F)に達する高熱、全腹部に広がる鈍い痛み、白血球数の極端な上昇、嘔吐や全身の倦怠感が挙げられます。これらが認められたら、直ちに救急医療を受ける必要があります。

早期に症状を把握し、適切な手術を受けることで、子どもの虫垂炎はほぼ確実に治癒します。腹痛や発熱が続く場合は、速やかに小児科や救急医療機関へ相談しましょう。

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