照明が私たちに与える影響とは?
私たちの体は、毎日一定量の自然光を浴びることで正常に機能し、健康に必要な酵素やタンパク質を生成します。また、睡眠中は暗闇の中で脳がメラトニンという睡眠ホルモンを分泌できるよう、光から離れる時間が必要です。メラトニンは快適な睡眠を促す重要な成分です。
光量と睡眠
光の強さは「ルクス(lux)」という単位で表され、1平方メートルの面を照らす光量を指します。夜間に明るい光を浴びると、脳は「起きる時間だ」と誤認し、松果体の刺激が低下します。その結果、メラトニン合成に関わる酵素N‑アセチルトランスフェラーゼ(AA‑NAT)の生成が減少し、メラトニンの分泌が抑えられます。結果として、睡眠の質が低下し、十分に休めない状態になります。
シフト勤務者への光の影響
夜勤や昼間に寝るシフト勤務者は、概日リズムが乱れやすく、睡眠障害や注意力低下に悩まされます。コーネル大学医学センターの精神科医S.S.キャンベルが1995年に実施した研究では、規則的に明るい光(治療用ライト)を浴びさせることで、若年層の勤務者は体内時計の一部適応が見られましたが、仕事のパフォーマンス向上は確認されませんでした。
季節性情動障害(SAD)
米国の医学誌『American Family Physician』によると、季節性情動障害(SAD)は、冬季の昼が短く夜が長くなる時期に重度のうつ状態を引き起こします。光療法は有効とされ、一般的には1日30分から2時間、5,000ルクスの光に早朝に当たることが推奨されています。
自然光と人工光の違い
白熱灯などの人工光は、体内リズムを乱す可能性があります。人間は1日約1時間の自然光を浴びるだけで健康を維持できるとされています。フルスペクトラムライトは自然光に近い光スペクトルを提供し、概日リズムを整えて質の高い睡眠をサポートします。
