アスリートが突然身体活動を止めたときに起こる生理学的変化は?
アスリートが突然運動を中止せざるを得なくなった場合、体内でどのような変化が起こるのかを解説します。
心血管系
心拍数と1回拍出量が低下し、結果として心拍出量が減少します。血圧も低下し、末梢抵抗が上昇するため血液が四肢に滞留し、心臓や重要臓器への血流が減少します。
呼吸器系
呼吸回数と一回換気量が減少し、分時換気量が低下します。肺胞換気が減少することで血中二酸化炭素分圧(PaCO2)が上昇し、酸素分圧(PaO2)が低下します。
筋骨格系
筋肉は弛緩し、筋肉への血流が減少するため、筋力とパワーが低下します。筋グリコーゲンとATPが枯渇し、乳酸が蓄積して筋肉の疲労と痛みを引き起こします。
代謝
酸素供給が不足するため、エネルギー産生は有酸素代謝から嫌気性代謝へシフトし、乳酸産生が増加します。血中乳酸が上昇すると血液pHが低下し、酸性状態(アシドーシス)になります。
神経系
脳への血流と酸素供給が減少し、認知機能の低下、めまい、倦怠感が現れます。
体温調節
皮膚への血流が減少し、代謝熱の産生が増えるため、体温が上昇することがあります。
