脾臓が機能しない(無脾症)の影響とは?
はじめに
脾臓が機能しない(無脾症)になると、免疫や血液に様々な影響が出ます。以下に主なリスクと対策をまとめました。
1. 感染症リスクの増大
脾臓は血流中の細菌やウイルスを除去する重要な臓器です。無脾症の人は肺炎球菌、髄膜炎菌、インフルエンザ菌などカプセル化細菌による重篤な感染症にかかりやすく、予防接種が必須です。
2. 免疫応答の低下
抗体産生やマクロファージ・樹状細胞の活性化が不十分となり、感染症が再発しやすく、自己免疫疾患のリスクも上昇します。
3. 貧血
古くなった赤血球の除去や鉄の貯蔵が減少し、赤血球寿命が短くなることで貧血が起こります。疲労感や息切れ、皮膚の蒼白が見られます。
4. 血栓症リスクの増加
脾臓は血小板数の調整に関わります。機能が失われると血小板が増加し、深部静脈血栓症や肺塞栓症のリスクが高まります。
5. 血流・血圧の変動
脾臓は血液のリザーバーとして働き、血量変化に対する緩衝作用があります。その機能が失われると急激な血圧低下が起こりやすくなります。
6. 創傷治癒の遅延
血管新生や組織修復に関わる因子の産生が低下し、傷の治りが遅く、感染しやすくなります。
7. 骨髄の変化
脾臓の機能補填として骨髄での造血が活発になり、髄外血液造血や骨髄構造の変化が見られます。
8. 心理的影響
感染リスクへの不安や継続的な医療管理が精神的負担となります。カウンセリングやサポートが有効です。
対策と日常管理
定期的な予防接種、抗菌薬の予防的使用、血小板や血液検査によるモニタリング、そして医師との継続的な連携が重要です。適切なケアにより、健康な生活を維持できます。
