糖尿病患者のための高繊維・低炭水化物食
低GI食の研究
2008年12月17日付でJAMA(米国医学会誌)に掲載された研究では、トロント大学付属セントマイケル病院のDavid J. A. Jenkins医師らが、2群の2型糖尿病患者(抗血糖薬服用)を対象に6か月間の食事介入を行いました。1群は低GI(血糖指数)食、もう1群は高シリアル繊維食を実施しました。
低GI食に含まれた主な食品は、豆類、エンドウ、レンズ豆、ナッツ、パスタ、米、低GIパン・シリアル、果物3食分、野菜5食分です。一方、高シリアル繊維食では全粒粉パン・シリアル、玄米、ジャガイモ、同様に果物3食分、野菜5食分が提供されました。
研究終了時、血糖コントロールの改善度と冠状動脈疾患リスクの低減は、低GI食群の方が有意に優れていることが確認されました。
高繊維食の研究
2000年5月11日、New England Journal of Medicineに報告された研究では、テキサス大学サウスウエスト医学センターのManisha Chandalia博士とAbhimanyu Garg博士が、2型糖尿病患者を対象に6週間ごとの食事比較を行いました。最初の6週間はADA(米国糖尿病協会)推奨の食事(総繊維24g、可溶性繊維8g・不溶性繊維16g)を、続く6週間は総繊維50g(可溶性25g・不溶性25g)を摂取させました。
高繊維食に含まれた食品例:
- 果物:カンタロープ、グレープフルーツ、オレンジ、パパイヤ
- 野菜:オクラ、さつまいも、ズッキーニ
- 全粒穀物:グラノーラ、オートミール
血糖、尿中グルコース、インスリン、血中脂質を日々測定した結果、総繊維50gの食事は血糖値のコントロール、インスリンと脂質の低減において顕著な効果を示しました。
注意事項
糖尿病の食事療法は個々の状態に合わせて設計する必要があります。食事内容を変更する際は、必ず主治医や管理栄養士と相談してください。
2009年3月31日、Science Dailyが報じたところによると、同研究チームは再度実験を行い、1日あたり50gの食物繊維を摂取した場合、24gの食物繊維摂取時に比べてカルシウムの吸収が低下することを確認しました。カルシウムは骨の健康に不可欠です。吸収低下が可溶性繊維か不溶性繊維かは未解明ですが、高繊維食はコレステロール低下や血糖コントロールなど多くの健康効果があるため、自己判断で摂取量を減らしたりカルシウム補給を増やす際は必ず専門家に相談してください。
