クエン酸カルシウムと減量効果
クエン酸カルシウムはクエン酸から得られるカルシウム塩で、強化食品やサプリメントとして広く利用されています。カルシウム炭酸塩に比べ吸収が良く、骨や歯の健康維持だけでなく、減量効果や胃バイパス手術後の栄養補助にも期待されています。
クエン酸カルシウムの吸収
クエン酸カルシウムは水に溶けるカルシウムの形態のうち、カルシウムマレートと並んで唯一のものです。水に溶解するとカルシウムイオンが生成され、小腸の粘膜を通じて体内に取り込まれます。また、カルシウム・クエン酸複合体が細胞間を通過しやすく、胃酸が少ない環境でも効率的に吸収されます。
減量への効果
クエン酸カルシウムは食事中の脂肪の排泄を促進し、脂肪の蓄積を抑えることで体重増加を防ぐと考えられています。2003年のJ.P.ヘイニー研究では、564名の女性を対象にカルシウム摂取量を推奨量(1,000~1,200 mg/日)に増やした結果、過体重女性(全体の15%)のうち11%が体重減少を示しました。栄養士の中には、カルシウムサプリが食欲抑制にも寄与すると指摘する声があります。
胃バイパス手術後の利用
胃バイパス手術を受けた患者は胃酸分泌が低下するため、カルシウムの吸収が阻害されやすくなります。そこで、1日3回(合計500 mgを2~3回)程度のクエン酸カルシウム摂取が推奨されます。胃酸が不要で吸収が良いため、手術後のカルシウム不足対策に最適です。
その他の健康効果
カルシウムは骨・歯の形成だけでなく、心筋の正常な収縮、消化酵素の活性化、神経伝達の調整にも関与します。また、他のミネラルと結合して体内から除去する働きもあります。カルシウム不足は骨からカルシウムが取り出され、骨粗鬆症のリスクを高めます。1日の推奨摂取量は1,000~1,500 mgです。
注意事項
以下の状態がある場合はクエン酸カルシウムの摂取を避けてください:副甲状腺機能亢進症、腎結石の既往、制酸剤や他のカルシウムサプリ、テトラサイクリン系抗生物質との併用。便秘、吐き気、嘔吐、口渇、食欲不振などの症状が現れたら直ちに服用を中止し、医師に相談してください。
