ウコン(ターメリック)とコレステロールの関係
ウコン(ターメリック)はショウガ科の多年草で、根茎はスパイスや染料として古くから利用されています。約4000年にわたり薬用植物として様々な疾患に用いられ、近年の動物実験やヒト臨床試験でもコレステロール低下効果が示唆されています。
コレステロールとは?
コレステロールは体内の細胞に存在する脂質様のワックス状物質で、細胞膜や神経の髄鞘の構成に不可欠です。主に肝臓で合成され、リポタンパク質(LDL・HDL)として血液中に運ばれます。LDLは「悪玉」コレステロール、HDLは「善玉」コレステロールと呼ばれ、過剰になると動脈硬化や心疾患のリスクが高まります。
ウコンはどのように働くのか?
予備的な研究では、ウコンが動脈硬化の原因となるプラーク形成を抑制し、血管の血流障害を防ぐ可能性が示されています。食事と一緒に摂取すると、食物中のコレステロールが吸収されにくくなると考えられています。
クルクミンとは?
ウコンの主成分であるクルクミンは、2007年の研究(D. Peschel et al., Journal of Nutritional Biochemistry)で、肝細胞の遺伝子に働きかけてLDL受容体のmRNA産生を促進し、LDLコレステロールの除去を高めることが明らかになっています。
クルクミンの作用機序
クルクミンは肝細胞におけるコレステロール代謝に関わる遺伝子の発現を変化させます。実験では、クルクミン処理によりLDL受容体mRNAが最大7倍に増加し、血中LDLの取り込みが促進されました。また、肝細胞への毒性は認められませんでした。
研究結果と実証データ
同様の実験結果に加えて、1992年のインド生理薬理学誌の研究では、被験者が1日500 mgのクルクミンを7日間摂取したところ、総コレステロールが11.63%減少し、HDLが29%上昇しました。
以上の結果から、ウコンに含まれるクルクミンはコレステロール代謝を改善し、心血管疾患予防に有望な成分であると考えられます。
