サメ軟骨とプロラクチンの効果とリスク

サメの軟骨は、サメの頭部やヒレから抽出された硬い軟骨組織を粉末化したサプリメントで、BeneFin や Cartilade といった商品名で販売されています。がん予防や関節炎の改善など、さまざまな健康効果が期待されています。一方、プロラクチンは下垂体から分泌される自然ホルモンで、授乳中の母親の乳汁産生を促進します。適切な量であれば有益ですが、過剰になると乳がんリスクが高まるとの報告があります。

がん抑制効果(Cancer Fighter)

サメ軟骨が腫瘍の予防に効果があるとする科学的根拠は限られています。支持者はサメにがんがほとんど見られないことや、サメ軟骨が血管新生(腫瘍形成に関与する新しい血管の成長)を阻害する可能性を指摘しています。Mayo Clinic の腫瘍学部門が実施し、2005 年 7 月号『Cancer』に掲載された C.L. Loprinzi らの試験(乳がん患者 83 名)では、サメ軟骨の投与による有意な効果は認められず、生活の質の改善も見られませんでした。

その他の利用法

サメ軟骨は関節炎、乾癬、骨粗鬆症、加齢黄斑変性といった疾患にも有用とされていますが、現時点で決定的なエビデンスはありません。食品医薬品局(FDA)の審査対象外であるため、処方箋なしで店頭販売が可能です。

Neovastat – 新しいサメ軟骨抽出物

液体形態のサメ軟骨抽出物 AE-941(商品名 Neovastat)は、現在がん治療薬として臨床試験中です。抗血管新生作用を持つ新世代の抗がん薬の一つであり、既に承認された薬剤の中にも同様のメカニズムを持つものがありますが、Neovastat 自体はまだ承認されていません。

プロラクチンとがんリスク

プロラクチンは乳汁産生を刺激するホルモンですが、過剰になると乳がん細胞の生存を助ける「サバイバーファクター」として作用することが示唆されています。2003 年にブリストル王立病院の Claire M. Perks 医師らが実施し、2004 年 6 月の『British Journal of Cancer』に掲載した研究では、プロラクチンが乳がん細胞株の増殖抑制に対する抵抗性を高めることが報告されています。

プロラクチンの自然な恩恵

授乳によって分泌されるプロラクチンは、母親の満足感や性的満足度を高めるとされています。また、授乳期の女性は月経が再開するまで妊娠しにくくなる(授乳性無月経)ため、自然な避妊効果もあります。男性でも一時的に生殖機能が低下することが報告されています。さらに、プロラクチンは副腎の免疫防御機能をサポートする役割も持っています。

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