中耳炎治療のための耳管(チューブ)手術

中耳炎は子どもに多い疾患で、適切な治療で改善しますが、再発や難治性の場合は耳管(チューブ)手術が選択肢となります。米国では毎年約200万人の子どもが手術を受けています。

機能

中耳は鼓膜の奥にあり、空気で満たされていて音を小さな骨(耳小骨)に伝える役割があります。ユースタキア管は中耳と鼻の奥をつなぎ、気圧を均等にします。感染により鼓膜の裏に液体がたまり、細菌やウイルスが増殖すると、聴力低下や圧痛、痛みが生じます。

診断

特定の子どもは中耳炎になりやすいです。保育園や幼稚園に通う6か月〜2歳児、家庭内でタバコの煙にさらされている子、就寝時に哺乳瓶を使用する子などがリスクが高いです。子どもが耳を触ったりこすったり、発熱、機嫌が悪い、睡眠や食欲の変化、聴力の低下が見られたら中耳炎が疑われます。

メリット

耳鼻咽喉科医は、慢性的な中耳炎や聴力低下が続く場合に耳管(チューブ)手術を勧めます。手術により中耳に空気が入り、液体が外耳道へ排出されます。これにより聴力が改善し、将来の液体貯留や感染による圧痛が防がれます。

手術の流れ

全身麻酔下で、鼓膜に小さな切開を行い、スプール形状のプラスチックチューブを挿入します。手術時間は約15分で、数時間後に退院できます。翌日には学校へ戻ることが可能です。水が耳に入らないように注意(耳栓使用など)すれば、通常の生活に支障はありません。縫合や切開は不要です。チューブは1年程度で自然に抜けますが、2〜3年残ると中耳に異物がたまりやすくなるため、再手術が必要になることがあります。抜けた後に再び感染が起きた場合、約25%の子どもが再度チューブ挿入を受けます。

リスク

手術に伴うリスクは稀ですが、以下のようなものがあります。鼓膜が厚くなることで聴力に影響が出ること(まれ)。膿が耳から排出されること。チューブが液体で詰まり感染が再発すること。チューブが中耳に入り込むことや、鼓膜に瘢痕ができて軽度の聴力低下を起こすこともまれに報告されています。

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