子どもの背中の痛みと対処法
子どもも大人と同様に背中の痛みを経験しますが、特に4歳未満の子どもでは、痛みが重篤な基礎疾患のサインであることが多いです。歩行困難、発熱、体重減少、脚の痛み、筋力低下、しびれ、排尿・排便障害、夜間の疼痛などがある場合は速やかな受診が必要です。
病歴の確認
小児科医は、既往歴、家族歴、痛みの部位・出現時期、脚への放散、筋力低下やしびれの有無、夜間の疼痛、排尿・排便の異常、動作で痛みが増減するかどうかなど、詳細な情報を聞き取ります。
身体診察
医師は背骨・筋肉・神経を触診し、変形や可動域、整列状態を確認します。脚や背中の筋肉の緊張・サイズを評価し、歩行やつま先立ち、前屈・後屈などの動作を観察します。仰向けに寝た状態で脚を持ち上げ、神経根の緊張をテストします。また、筋肉の圧痛、痙攣、反射、柔軟性、協調性もチェックします。
検査
必要に応じてX線、CT、骨シンチグラフィ、MRIなどの画像検査を行い、骨折、感染、腫瘍、椎間板や神経根の状態を評価します。血液検査で白血球・赤血球数なども確認します。
筋肉の緊張・捻挫
多くの子どもの背中の痛みは筋肉や靭帯の過度な緊張が原因です。安静、適度な運動、鎮痛・抗炎症薬で改善します。※注意すべき疾患として、丸背(シューエルマン症候群)があります。胸椎の椎体が楔形になり、背中の中央に痛みが出ます。14〜17歳の男子に多く、装具やストレッチ、筋力トレーニングで曲線を矯正し、手術は稀です。
その他の外傷
成長期のスポーツや急激な身体成長により、脊椎のストレス骨折(脊椎裂)やすべり症が起こることがあります。軽度の痛みは脚や臀部に放散し、運動で悪化・安静で改善します。治療はNSAIDs、休養、腹背筋の強化、装具、必要に応じて手術です。すべり症では椎体が前方へずれ、脊柱管が狭くなり神経を圧迫するため、活動制限と外科的処置が検討されます。
