運動前にウォームアップが必要な理由
米疾病予防管理センター(CDC)によれば、アメリカ人は週に平均2.5時間の有酸素運動と、数日間の筋力トレーニングを行うべきと推奨されています。しかし、いきなりランニングコースやジムに飛び込むのはNGです。どんな運動でも、始める前にウォームアップを行うことが、適切なトレーニングの第一段階となります。例えば、実際のランニングの前に軽くジョギングするだけの10分間のウォームアップでも、さまざまな健康効果が得られます。
血流の増加
血液を筋肉へ運ぶ血管は通常、狭い状態です。ウォームアップにより血管が拡張し、筋肉へ流れる血液量が増加します。これにより、運動開始時に必要な酸素と栄養が速やかに供給され、パフォーマンスが向上します。
心臓の準備
運動は心臓に多くの恩恵をもたらす一方で、急激に心拍数を上げると心臓に負担がかかります。ウォームアップは心拍数を徐々に上げることで、不整脈や過度な心臓負荷を防ぎます。例えるなら、寒い朝にエンジンが冷えたまま車を急発進させるリスクと同じです。
筋肉の緊張や怪我からの保護
怪我はトレーニングの継続意欲を一気に失わせます。ウォームアップは筋肉をほぐし、硬直した組織を緩め、関節の可動域を広げます。その結果、運動中の筋肉損傷や捻挫のリスクが低減します。実際、『Journal of Science and Medicine in Sport』に掲載されたメタ分析では、ウォームアップが怪我リスクを有意に低減させたと報告されています。
パフォーマンス向上
ラ・トローブ大学の研究では、低負荷のウォームアップを行った選手は、ウォームアップなしの選手に比べて、同じ筋肉でより重い重量を持ち上げ、疲労も少ないことが示されました。これは、ウォームアップが筋肉の可動性を高め、血流を促進し、エネルギー供給と老廃物除去を効率化するためと考えられます。
