IUD(子宮内避妊具)と鋭い腹痛の主な原因
IUD(子宮内避妊具)は、長期間にわたって妊娠を防ぎたい女性向けの避妊方法です。T字型の小さなデバイスを、短時間の診察で膣から子宮内に挿入します。タイプにもよりますが、5年から10年使用できます。
ごく一部の女性では、IUDに起因する重篤な合併症が発生し、鋭い腹痛を伴うことがあります。これらの症状はすぐに医療機関で評価してもらう必要があります。
骨盤内炎症性疾患(PID)
IUDは骨盤内炎症性疾患(PID)のリスクをわずかに高めます。PIDは不妊の原因となり、放置すると致命的になることもあります。性感染症を現在罹患中、または最近罹患した場合は、感染が完全に治癒するまでIUDの装着は控えるべきです。PIDは初期には症状がほとんどなく、進行すると鋭い腹痛が現れます。定期的な婦人科検診と性感染症のチェックが予防につながります。
子宮壁への埋没
稀にIUDが子宮壁の組織に埋没し、妊娠防止効果が失われると同時に、埋没部位や深さによっては腹痛を引き起こします。多くの場合、外科手術でIUDを除去する必要があります。
子宮穿孔
IUDの一部が子宮や周囲組織を突き抜ける「穿孔」も、鋭い腹痛の原因となります。穿孔は全使用者の1%未満ですが、臓器を損傷するリスクがあります。診断後は手術で修復します。
卵巣嚢胞
米国疾病予防管理センター(CDC)によると、IUD使用者の約20%が良性の卵巣嚢胞を形成します。原因は不明ですが、ほとんどは無症状で自然に消失します。ただし、一部の女性では嚢胞が腹痛を引き起こすことがあります。必要に応じて薬物療法や外科的除去が行われます。
子宮外妊娠
IUDと子宮外妊娠の関連性は研究で意見が分かれていますが、いずれにせよ子宮外妊娠は命に関わる緊急事態です。受精卵が子宮ではなく卵管に着床し、鋭い腹痛を伴います。放置すれば卵管破裂、内部出血、感染、死亡につながります。早期の診断と手術が不可欠です。
まとめ
IUDに起因するこれらの合併症は稀ですが、鋭い腹痛が出た場合は速やかに産婦人科を受診してください。適切な診断と治療で重篤な結果を防げます。
