知能と不安の関係
知能指数(IQ)が低い人は、不安レベルが高い傾向があることが報告されています。IQは知能指数を意味し、テストで測定された数値で個人の知能の指標とされています。不安障害は様々な形態がありますが、いずれも状況に対して過度な恐怖や心配を伴うものです。
不安障害
不安は、ストレスや危険に対する正常な身体的・精神的反応です。これが過度に持続し、日常生活に支障を来す状態を不安障害と呼びます。主なタイプとして、全般性不安障害、強迫性障害(OCD)、パニック障害、社会不安障害、外傷後ストレス障害(PTSD)などがあります。症状は個人や障害の種類によって異なりますが、HelpGuide.orgによれば、緊張感、差し迫った危険への恐怖、頭痛、睡眠障害、発汗、心拍数増加などが典型的です。
IQと不安
教育資源情報センター(ERIC)によると、1967年の研究で知能と不安、衝動制御の低さ、軽率な行動との間に「有意な負の相関」があると報告されています。つまり、知能が高いほど不安や衝動的・軽率な行動が低い傾向があるということです。さらに、ハーバード公衆衛生大学院の研究チームが2008年にHarvard Crimsonで発表した研究では、IQが低い人は成人期に不安障害などの慢性精神疾患を発症するリスクが高まることが示されました。
原因
ハーバードの研究者は、幼少期のIQが低いことと、全般性不安障害、うつ病、統合失調症などの発症リスク上昇との関連を確認しました。ただし、低IQと精神疾患との因果関係は未だ明確ではありません。研究チームは、低IQの人は「現代の複雑な日常生活」に対処するための知的資源が不足している可能性があり、その結果心理的障害に陥りやすいと推測しています。
ADHD
2008年にJournal of the American Academy of Child and Adolescent Psychiatryに掲載された研究によると、高IQを有するADHD(注意欠陥・多動性障害)患者は、顕著に不安の発症率が高く、気分や行動の乱れも増加していることが示されました。IQが高くても、ADHDは学業や社会的機能の低下と相関していることが分かっています。
考慮すべき点
HealthyPlace.comによれば、全般性不安障害、注意欠陥障害(ADD)、うつ病などの状態にある人は、症状の影響でIQテストで良好な結果を出せないことがあります。そのため、IQテストだけでその人の知能レベルを正確に評価することはできません。
