産後不安と薬物治療
産後不安は単独で起こることもありますが、多くの場合は産後うつと併発します。治療は不安とうつの両方に対処することが基本で、主に抗うつ薬が処方されます。
重要性
- 産後うつは全妊産婦の10〜15%が経験するとされています。
- 産後不安は出産直後の女性の4〜6%に見られると報告されています。
症状
- 赤ちゃんの安全に対する過度な心配や、無意識に危害を加えることへの恐怖。
- 記憶力・集中力の低下、睡眠障害、極度の疲労感。
- リラックスできない、食欲不振、パニック発作、さらには自殺念慮。
抗うつ薬
- うつと不安を同時に抱える場合、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)や三環系抗うつ薬が用いられます。
- 授乳中の母親は、パロキセチン、セルトラリン、ノルトリプチリンなどが比較的安全とされています。
- 授乳していない場合は、医師の判断で適切な薬剤が選択されます。
抗不安薬
- 重度の不安がある場合は、ベンゾジアゼピン系薬剤(ロラゼパム、ジアゼパムなど)が一時的に処方されることがあります。
注意点
- 薬物療法に反応しない場合、産後精神病(産後精神病性障害)に移行するリスクがあります。
- 幻覚、妄想、自殺・他殺念慮、日常生活が著しく障害される場合は、入院治療が必要です。
