神経性食欲不振(拒食症)のリスク要因
症状
- 神経性食欲不振の患者は、最低でも標準体重の85%以上を保つことができません。体重が不足していても体重増加への恐怖が強く、鏡に映る自分を実際より太っていると認識します。体重減少が起きても認めず、月経は最低でも3回の周期で停止します。主に女性に見られますが、男性でも発症します。
タイプは大きく2つに分かれ、過食・嘔吐(下剤使用)を伴う「過食・排泄型」と、極端に食事を制限する「制限型」です。
体重変化
- ダイエットによる体重減少や、病気・怪我での予期せぬ減量は、周囲からの好意的な評価を受けやすく、過度な食事制限へとエスカレートする危険があります。逆に体重増加は否定的な批判を招き、痩せることへの執着を強める要因となります。
思春期
- 身体の変化に戸惑う思春期は、外見へのプレッシャーが高まる時期です。仲間からの否定的なコメントや比較が、自己評価を低下させ、摂食障害のリスクを高めます。
大きな生活変化
- 新しい職場・学校への転校、親しい人の死など、重要なライフイベントは強いストレス源です。コントロール感を失ったと感じたとき、過度な食事制限や過剰な運動で自己管理感を取り戻そうとすることがあります。
職業的要因
- ダンサー、俳優、アスリート、モデルなど、外見の細さが成功と直結する職業は、痩せることへのプレッシャーが極めて強く、摂食障害の発症リスクが高まります。
社会的・メディア的圧力
- 西側社会では、細身の体型が美しさや成功の象徴として頻繁に描かれます。この価値観が浸透すると、太っている人への偏見やいじめが生じ、リスクが増幅される可能性があります。
遺伝・神経生理学的要因
- 遺伝的素因が関与している可能性が指摘されていますが、決定的な遺伝子は未解明です。また、神経伝達物質のバランス異常や、視床下部の機能不全が関与しているという仮説もあり、現在研究が進められています。