アルコール離脱時の自律神経過活動(AH)とは

背景

アルコール依存症の方が飲酒を止めようとすると、自律神経過活動(AH)と呼ばれる症状が現れることがあります。主な症状は幻覚、震え、興奮、血圧上昇、心拍数増加などです。瞳孔散大、混乱、妄想、不眠も見られることがあります。

目的

AH患者の治療では、まず静かで落ち着いた環境を整え、明るい照明で視覚的な誤認を防ぎます。その上で痙攣や長期的な合併症の予防に努めます。

痙攣・幻覚

AH患者の約25〜33%が痙攣を起こし、離脱開始後8〜24時間以内に多く発症します。また、10〜25%の入院患者が視覚・触覚・聴覚の幻覚を経験し、これも24〜48時間以内に現れます。最も重篤な合併症は譫妄振戦(デルリウム・トレモール)で、離脱後期に起こります。

治療法

デトックス施設では、モルヒネやジアゼパム(バリウム)などの静脈投与が主に行われます。加えて、ブドウ糖、チアミン(ビタミンB1)や他のビタミン類が投与され、血糖・栄養状態を管理します。薬物療法だけでなく、心理・行動療法、栄養管理も併用することが重要です。

経過

AHの症状は通常3〜10日続きます。適切に治療しない場合、死亡率は約20%に達します。

予防

家族や友人が離脱時の激しい症状を早期に察知し、医師に相談することが予防につながります。また、手術前検査などで飲酒量を確認することで、リスクを事前に把握できます。

お問い合わせ

症状が疑われる場合は、速やかに医師に連絡するか、最寄りの救急医療機関を受診してください。

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