不安評価ツール
不安レベルの測定は、心理療法において有用な実践です。適切な治療法の選択、治療経過の評価、治療後のフォローアップに活用できます。目的に合わせた測定ツールを選ぶことが、望ましい治療結果につながります。
Beck Anxiety Inventory(BAI)
BAIは21項目からなる自己記入式質問票です。各項目は「全くない」0点から「非常に強い」3点までで評価し、合計点で不安の程度を示します。スコアは0‑7点で「最小」、8‑15点で「軽度」、16‑25点で「中等度」、26‑63点で「重度」と区分され、臨床現場で広く使用されています。
Hamilton Anxiety Rating Scale(HAM‑A)
HAM‑Aは14項目からなる臨床医評価式尺度で、5段階リッカートで採点します。身体的・心理的な不安症状の両方を評価でき、患者自身が記入する必要がないため、言語や読解力の差の影響を受けません。迅速に評価できる点が特徴です。
Spielberger State‑Trait Anxiety Inventory(STAI)
STAIは状態不安と特性不安を区別できる唯一の尺度として、臨床で最も頻繁に用いられます。全40項目を4段階リッカートで評価し、成人で約10分で回答できます。短期的なストレスと長期的な不安傾向をそれぞれ測定できる点が利点です。
