双極性障害の原因と治療法

考えられる原因

  • この疾患の単一の原因は特定されていません。デンマークの研究では、経済的に恵まれない環境や、上流階級の親を持つ子どもが双極性障害になりやすいことが示されています。遺伝的要因も関与し、家族歴が強いケースがあります。また、ホルモンバランスの乱れや脳内の神経伝達物質の変化も関与すると考えられています。

併存する状態

  • アルコールや薬物依存は双極性障害としばしば併発します。患者は自己鎮静の手段としてこれらに頼ることがあります。PTSD(心的外傷後ストレス障害)やADHD(注意欠陥・多動性障害)も症状が似通っているため、併存しやすいです。また、肥満、心疾患、甲状腺疾患、糖尿病などの身体疾患とも関連が報告されています。

診断

  • まずはかかりつけ医が受診し、血液検査や脳のMRI・CTなどの検査を行います。その結果を踏まえて、精神科医や心理士への紹介が行われます。専門医は患者の既往歴を詳しく聞き取り、必要に応じて家族や友人からの情報も収集します。

薬物療法

  • 双極性障害の治療には、抗てんかん薬(抗痙攣薬)が主に用いられます。これらは発作を抑えるだけでなく、気分の安定化にも効果があります。代表的な薬剤にはフェノバルビタール、クロナゼパム、ジアゼパム(バリウム)やデパケートがあります。リチウムも鎮静作用があり、併用されることがあります。その他、抗うつ薬(例:フルオキセチン)、向精神薬、抗精神病薬(例:ハロペリドール、セロクエル)も症状に応じて処方されます。睡眠障害がある場合は睡眠導入薬が追加されることもあります。

精神科的支援

  • 薬物療法と併せて、精神科医や臨床心理士による継続的なフォローアップが重要です。患者自身が病気と向き合い、生活スキルを学ぶ支援が必要です。また、家族も治療に参加し、患者の状態に応じて治療計画を柔軟に変更できるようにすることが求められます。

最後の選択肢:電気けいれん療法

  • 近年は安全性が向上し、効果が認められるケースが増えている電気けいれん療法(ECT)は、他の治療が効果を示さない場合の最終手段として使用されます。適切な麻酔と管理のもとで実施され、症状の改善が期待できます。

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