食糧品質仕様の概要

食糧品質仕様とは

世界食糧計画(WFP)は、配布先の安全を確保するために食糧品質仕様を策定しています。国連の一機関として、食糧の選定・購入・保管から輸送・配布まで、全工程で品質と安全性を管理します。

穀物・粉類

穀物はトウモロコシ、米、小麦、ソルガムなどを含み、粉類はこれらから作られる細粉です。各品目は品種(例:フリントトウモロコシ、ポップコーン、デントコーン)や産地(アルゼンチン、欧州、メキシコ、アフリカ、米国)ごとに細かく規定されています。

豆類(レグューム)

乾燥豆類は、エンドウやインゲンを除き、乾燥状態の豆、エンドウ、レンズ豆で構成されます。品目は豆、エンドウ、レンズ豆に分かれ、各サブカテゴリごとに水分量、破損率、異物混入率、調理時間などの基準が設定されています。例として、中国産豆は水分15%以下、破損3.5%以下、異物0.5%以下と規定され、浸水24時間後の調理時間は60〜90分です。

強化混合食品(FBF)

FBFは100gあたり400kcal、たんぱく質15gを基準とし、微量栄養素で強化されます。事前に調理済みで、限られた資源でも簡単に調理でき、幼児にも適しています。主な製品はCSB Plus、CSB Plus w/ Sugar、CSB Plus Plus、CSB Plus COUNTRY、WSB Plusです。

ビスケット

ビスケットは「小さな焼きパンまたはケーキ」と定義され、産地やタイプ別にエネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、含水率、食物繊維などの基準が設定されています。例として、バングラデシュ、インド、インド(輸出向け)、インドネシア、WFP高エネルギービスケット、イラク・パレスチナ向けデートバーがあります。

油脂類

植物油・動物性脂肪を含む油脂は、パームオレイン、菜種油、大豆油、ヒマワリ油などについて精製・強化基準が定められています。ココナッツ油、綿実油、亜麻仁油、植物性ギーもそれぞれの基準があります。包装形態や容器の仕様も詳細に示されています。

魚肉類

魚は油漬け魚とトマトソース漬け魚に分け、肉は牛肉(缶詰・仔牛)と鶏肉に分類されます。包装時の加圧温度や保存方法(缶詰・加熱処理)に関する安全基準が明示されています。

麺類・その他

麺類は乾麺とインスタント麺に分け、原料配合、微量栄養素の強化、包装基準が設定されています。その他には粉ミルク、ヨウ素化食塩、白砂糖、緑茶・紅茶、デーツが含まれ、各々の品質管理・包装・栄養基準が規定されています。

賞味期限・治療用食品・特別調理品

各食品の賞味期限が明示され、栄養強化された治療用食品(例:エンシュア)や緊急時用食品の基準も示されています。また、ハラール、コーシャなどのラベル表示要件が詳細に定められ、受給者が期待する品質を保証します。

食品安全 - 関連記事