トマトにサルモネラが付着する原因とは
サルモネラは食中毒の主要原因菌で、主に下痢を引き起こします。形状は棒状の微小な細菌で、食物や動物を通じて人に移ります。2,300種以上が知られており、感染した食材のにおい・味・見た目には変化がありません。そのため、トマトにサルモネラが混入する経路は意外に多く、以下のような要因が関与します。
肥料として使用された糞尿
- 家畜が密集した環境で飼育されると、症状が出なくてもサルモネラを保有します。その排泄物が農地の肥料として使用されると、細菌がトマトに移ります。堆肥化時の高温で多くは死滅しますが、一部は生き残り、作物に付着することがあります。
汚染された灌漑水
- 廃水が漏れ出したり、家畜の放牧地からの流出水が地下水や河川に混入すると、灌漑用水が汚染されます。実際、米国食品医薬品局(FDA)の調査では、2002年のメキシコ産カンタロープにおけるサルモネラアウトブレイクがこの原因とされました。
野生動物の侵入
- 野生動物が作物に足を踏み入れると、糞便や他の場所から持ち込んだ汚染物質で土壌を汚すことがあります。例として、2006年のほうれん草で発生した大腸菌アウトブレイクは、野生イノシシが牛の糞便を足につけて作物を歩いたことが原因とされています。
不十分な洗浄
- 通常は塩素系洗浄水で全ての野菜を洗浄しますが、洗浄が不十分だと細菌が残ります。また、収穫や販売中にトマトの皮が傷つくと、外部のサルモネラが内部に侵入しやすくなります。このため、つる付きトマトは過去のサルモネラ流行時に例外扱いとなったことがあります。
温度差による内部浸透
- 暑い日に収穫されたトマトを、すぐに冷水に浸すことがあります。この急激な温度変化により、表面に付着したサルモネラが内部へ吸い込まれることがあります。
