胃ステープリング手術の主な合併症と対策
胃ステープリング(胃バンド)手術は、極度の肥満で減量が困難な患者に対して行われますが、手術自体や急激な体重減少に伴う合併症のリスクがあります。以下に代表的な合併症とその予防策をまとめました。
死亡リスク
ミシガン大学医療システムの報告によると、減量手術で死亡するのは200人中3人未満です。ただし、心臓疾患などの基礎疾患がある場合はリスクが高くなることがあります。
血栓症
手術後の血栓は肥満患者で特に起こりやすく、手術による出血や長時間の臥床が原因です。血栓が足の大静脈にでき、肺に流れると肺塞栓症を引き起こす危険があります。術後すぐの歩行や手術前の禁煙がリスク低減に有効です。
胃腸狭窄(ストーマ狭窄)
ミシガン大学医療システムによると、胃ステープリングを受けた患者の約5人に1人が狭窄のため再手術が必要になるとされています。狭窄は胃と小腸の接続部が狭くなる状態です。
ダンピング症候群
食事が小腸を通過しすぎると起こり、下痢、吐き気、嘔吐、発汗、めまいなどの症状が現れます。特に脂肪分や糖分の多い食事で起こりやすいです。
胆石
ロチェスター大学医療センターの調査では、手術後の急激な体重減少により最大30%の患者が胆石を形成するとされています。胆石は追加手術が必要になることがありますが、術後6か月間の胆汁酸塩服用でリスクを減らすことができます。
栄養素欠乏
胃ステープリングでは十二指腸がバイパスされるため、カルシウムや鉄などの吸収が阻害されます。鉄欠乏は貧血を、カルシウム欠乏は骨粗鬆症の原因となります。定期的な血液検査とサプリメントの摂取が推奨されます。
