回旋腱板手術とは?

回旋腱板手術は、肩関節の主要な動きを担う腱(回旋腱板)が裂けたり剥がれたりした場合に、これらを修復するために行われる外科手術です。回旋腱板は上腕骨の上部に付着しているため、深刻な断裂や脱離が起きても自然に治癒することはほとんどありません。

手術は大きく分けて「開放法」「関節鏡法」「ハイブリッド法」の3種類があり、患者の状態や外科医の判断で選択されます。

開放法(Open Rotator Cuff Repair)

開放法は、肩の前外側に大きめの切開を加え、三角筋の一部を剥がして腱裂部を直接確認します。裂れた腱端を縫合したり、スクリュー形状のアンカーで骨に固定したりして修復します。手術後は数週間、肩を固定装具で固定し、厳格なリハビリテーションプログラムに従って徐々に動かしていきます。

関節鏡法(Arthroscopic Cuff Repair)

関節鏡法は、数か所の小さなポータル(切開)だけで手術を行います。関節鏡と専用器具を用いて、骨面の下地処理、アンカーの設置、縫合・結び目の作成をすべて最小侵襲で実施します。大きな切開がないため術後痛みが軽減され、入院期間も短く(多くは外来で完了)すむのが特徴です。

ハイブリッド法(Arthroscopy with Mini‑Open Repair)

ハイブリッド法は、まず関節鏡で肩関節内の検査・デブリード(不要組織の除去)を行い、その後、前外側に比較的小さな切開を加えて腱裂部を露出し、開放法と同様にアンカーで固定します。関節鏡でアクセスしにくい部位を処理できる一方、開放的に腱を修復できる利点があります。

腱の固定方法(Fixation of the Cuff Tear)

腱をしっかりと骨に再付着させることが治癒の鍵です。最も一般的なのは「スクリューアンカー」方式で、金属や生体吸収性素材の小さなコルクスクリュー形アンカーを骨にねじ込み、そこに縫合糸を通して結びます。アンカーがしっかり固定され、縫合が適切に行われることで、腱は骨に定着しやすくなります。

術後の治療(Post‑Operative Treatment)

手術後は肩を固定装具で保護し、数週間は肩関節の可動域を制限します。その後、徐々に軽いストレッチや筋力強化プログラムを開始し、過度な負荷をかけないよう段階的にリハビリを進めます。早期に過度な動きをすると縫合やアンカーが破損し、再手術が必要になるリスクがあります。

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