なぜ通常の皮膚常在菌は外科的スクラブで除去しなければならないのか

人間の皮膚に存在する常在菌

健康な皮膚には、善玉菌と悪玉菌の両方が共存しています。これらは「常在菌」と呼ばれ、皮膚のpH、湿度、温度によってバランスが変わります。医療従事者が手を洗うと、普段皮膚に付着している菌は除去されます。

手の常在菌

手には様々な菌が常在しています。黄色ブドウ球菌、連鎖球菌、腸球菌などが代表的です。酵母のカンジダやコリネバクテリア、抗酸菌は有害菌の増殖を抑える役割も果たします。

外側は死んだ皮膚

皮膚の表層は死んだ角質層で、細菌が住みつく場所となります。しかし、細菌は生きた組織に触れなければ増殖しません。小さな切り傷などで生体組織に接触すれば、免疫力が低下している場合に感染が起こります。

外科的敗血症のリスク

手の常在菌をそのまま体腔に持ち込むと、温かく湿った環境で急速に増殖し、致命的な感染症を引き起こす恐れがあります。特に黄色ブドウ球菌や連鎖球菌、腸球菌は危険です。

常在菌の除去方法

最も確実なのは外科的スクラブです。抗菌石鹸を用いて手と前腕の皮膚と死んだ角質を徹底的に洗い流します。時間や回数で行程を管理し、肘より上で洗い、汚れた水が手に戻らないようにします。

外科的手洗い手順

  • 温かい流水で手・手首・前腕を濡らす。
  • 滅菌ファイルで爪の下を清掃。
  • 滅菌ブラシで爪の下をこすりながら流水。
  • 指の前面、背面、側面、親指をすべてこする。
  • 手のひらと背面をブラシで泡立てる。
  • 手首、前腕へ順にこすり、最後に全体を流水で洗い流す。
  • 助手がタオルを差し出すか、軽く前かがみになって新しい滅菌タオルで指先から軽くたたくように乾かす。

まとめ

外科手術時に手の常在菌を除去することは、感染予防の最重要対策です。適切なスクラブと手洗い手順を守ることで、患者の安全を確保できます。

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