女性向け不妊手術の種類と概要
女性の不妊手術は主に「卵管結紮(卵管結び)」「Essure」の2種類があります。いずれも永久的な避妊方法であり、手術後は元に戻すことができません。そのため、メリット・デメリットを十分に比較検討し、他の避妊手段が適していないかを判断することが重要です。また、これらの手術は性感染症(STD)やHIV/エイズの予防にはなりません。
卵管結紮(Tubal Ligation)
卵管結紮は、卵管を切断・縛ることで受精を防ぐ外科的な永久避妊手術です。卵子が子宮へ到達できなくなるだけでなく、精子が卵管を通過できなくなるため、妊娠はほぼ起こりません。手術後すぐに効果が現れ、避妊成功率は99.5%と非常に高いです。ただし、STDの予防効果はありません。
手術の流れ
手術は外来または入院で行われ、局所麻酔または全身麻酔が用いられます。手術時間は約30分です。腹部に二つの小さな切開を行い、腹腔鏡用の器具を挿入します。卵管は焼灼、切断、またはリング・クリップ・バンドで閉鎖されます。手術後は数日間安静にし、1週間は軽い活動にとどめます。体調が回復すれば、いつでも性交渉を再開できます。
Essure(エッサー)
Essureは、約10分で完了する非外科的な永久避妊法です。細いスプリング状のコイルを膣から卵管内に挿入し、体内で自然に線維組織が形成されて精子の通過を阻止します。手術後3か月間は別の避妊法を併用し、3か月後に確認検査で効果を確認します。2002年に米国FDAの承認を受け、一般的には局所麻酔なしで診療所で実施できます。保険適用されるケースも多いです。
子宮摘出術(Hysterectomy)
子宮摘出術は子宮を取り除く外科手術で、卵巣も同時に摘出すれば妊娠が不可能になります。婦人科領域で最も頻繁に行われる手術のひとつで、10万人あたり約300人が受けるとされています。卵管結紮やEssureとは異なり、全身的な手術であるためリスクや回復期間が大きくなる点に留意が必要です。
