大伏在静脈(サフェナス静脈)の採取手順
足首から鼠径部にかけて走る大伏在静脈は、冠動脈バイパス術などの血管バイパス手術で、動脈の閉塞部を迂回させるための移植血管として利用されます。大きな静脈を採取しても脚の機能に大きな支障はありませんが、腫脹が起こることがあります。採取方法は主に「内視鏡下採取」と「開腹採取」の2種類があり、内視鏡下採取は小さな切開で済むため、術後の痛みや感染リスクが低く、入院期間も短縮できるとデューク大学医学センターの研究で示されています。
採取手順
1. 静脈の準備
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全身麻酔を行います。内視鏡下での採取は手術室で約2〜3時間かかります(Sutter Heart & Vascular Institute)。
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鼠径部に約2cmの切開を入れ、サフェナス静脈の位置を確認します。静脈を取り巻く組織を剥がし、外膜(動脈を包む結合組織)が見えるまで解剖します。
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膝関節付近にも同様に約2cmの切開を作ります。
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鼠径部の切開から内視鏡(小型カメラ付きスコープ)を挿入し、静脈の走行を確認しながら採取のガイドに使用します。
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内視鏡先端に取り付けた小さなバルーンを2cmごとに膨張・収縮させます。バルーンの膨張で静脈周囲の組織や側枝が切断され、静脈が徐々に解放されます。
2. 静脈の取り出し
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内視鏡を膝側まで進め、膝付近の切開からカメラを抜き、解剖器具を挿入して静脈と組織を分離します。
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解放された静脈を膝側の切開から慎重に引き抜きます。
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切開部を縫合し、脚を強く圧迫包帯で固定します。圧迫により出血を防止します。採取された大伏在静脈は、主に冠動脈バイパス術、その他の血管バイパス手術に使用されます。
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術後は感染や血腫などの合併症のサインに注意します。赤み、痛み、腫脹、過度の出血・滲出、発熱、脚の色変化やしびれ、呼吸困難、胸痛、咳、めまい、ふくらはぎの赤みや熱感などが見られた場合は速やかに医師に相談してください。
