頸部融合手術後の主な合併症
頸椎は脊柱の最上部7椎体から構成され、頸部融合手術はヘルニアや変性椎間板による頸部痛が保存的治療で改善しない場合に行われます。手術では患部の椎間板を除去し、骨移植を用いて椎体同士を固定し、骨が癒合して頸椎を強固にします。手術後に起こり得る主な合併症は以下の通りです。
骨移植の不癒合
頸部融合は骨移植が癒合し、椎骨同士が結合することが前提です。しかし、喫煙者や複数椎体を融合する場合などで、移植骨が癒合しないことがあります。癒合しないと手術は成功と見なされません。
骨移植の脱落
骨移植は通常スクリューやピンで固定しますが、稀に脱落することがあります。脱落すると疼痛が再発し、突起が目に見えることもあります。再手術が必要になることがあります。
神経損傷
脊髄管に手術を行うため、脊髄神経や脊髄そのものが損傷するリスクがあります。神経が切断されたり刺激されたりすると、首の筋力低下や感覚障害が起こり、場合によっては永続的な障害になることもあります。
感染症
皮膚切開部の表層感染は抗生物質で治療可能ですが、骨や軟部組織深部の感染は薬物だけでは不十分なことがあります。重症化した場合は外科的処置が必要です。
血栓性静脈炎(深部静脈血栓症)
手術後は安静が必要なため、血栓ができやすくなります。血栓が血流に乗って肺や心臓へ移動すると肺塞栓や脳梗塞を引き起こす危険があります。抗凝固薬の使用や弾性ストッキングの装着で予防します。
