概要

脊椎の下部椎骨が前方にずれ、痛みを伴う「すべり症(spondylolisthesis)」が起こります。背部の痛みは重大な問題のサインになることがあるため、整形外科医と十分に相談することが重要です。本稿は医療的助言の代替ではなく、情報提供を目的としています。

説明

  • 米国整形外科医学院によれば、椎骨は小さな切欠き状の骨(pars)でつながって脊椎を形成します。このparsが骨折すると「椎弓欠損(spondylolysis)」となり、脊椎が弱くなりすべり症を引き起こします。すべり症は主に第5腰椎で起こり、稀に第4腰椎で発生します。

原因

  • 成人では変形性関節症や関節リウマチなどの変性疾患が原因となります。小児では先天的なpars欠損や外傷性骨折がすべりを招きます。体操、サッカー、ウェイトトレーニングなどで脊椎を過度に使用する若年アスリートにも多く見られます。

症状

  • 無症状の場合もありますが、腰痛、筋肉の緊張・硬直が一般的です。神経が圧迫されると脚にしびれや感覚低下が生じます。筋痙攣やハムストリングの緊張、排尿・排便機能の低下も報告されています。

診断

  • レントゲンで椎骨のずれや骨折を確認し、CTやMRIで神経への圧迫程度を評価します。すべりの程度はⅠ〜Ⅳ級に分類され、Ⅳ級が最も重症です。

治療法

  • Ⅰ・Ⅱ級は理学療法で症状が改善しやすく、ストレッチや筋力トレーニングが有効です。Ⅲ・Ⅳ級では脊椎固定手術(脊椎融合術)など外科的治療が必要になることがあります。医師の指導のもと、適切なエクササイズで痛み軽減と脊椎安定性向上を目指します。