変性椎間板症(変性椎間板症候群)

椎間板の構造

椎間板は外側の硬い線維軟骨層と、内部のゼリー状の髄核(ヌクレウス)から構成されています。外層には神経が走っており、ここが裂けると強い痛みが生じます。内部の髄核はたんぱく質を多く含み、これが外層の神経に漏れ出すと激しい痛みを引き起こします。椎間板は血液供給が極めて乏しいため、損傷しても自己修復が難しく、変性が進行しやすくなります。

症状

変性椎間板症の主な症状は、座位や前屈、重量物の持ち上げ時に悪化する腰痛です。痛みは間欠的に強くなり、指先や足先にしびれや感覚異常が出ることがあります。立っているよりも歩行や軽いランニングで楽になることが多いです。変性が起こっている椎間板の部位により、腰部、臀部、大腿部、あるいは頸部に痛みが放散することがあります。

診断

診断は問診・身体検査に加えてMRI検査が行われます。MRIは椎間板の損傷や変性の程度を映し出しますが、変性椎間板症そのものを確定的に示すわけではありません。

治療法

背部用ブレースは脊椎の可動域を制限し、症状緩和に役立ちます。硬性ブレースとコルセットタイプがありますが、コルセットは装着感が軽く、日常生活での使用がしやすいです。エピデュラルステロイド注射は痛みの原因部位に直接投与し、炎症を抑えて数週間から数か月間の鎮痛効果が期待できます。

理学療法

背筋や体幹の筋力強化を目的としたエクササイズが重要です。医師や理学療法士が個々に合わせたストレッチや筋力トレーニングを指導し、柔軟性と筋力を向上させて脊椎を支える筋肉を強化します。

手術

理学療法やステロイド注射で十分な効果が得られない場合、手術が検討されます。代表的な手術はミクロ椎間板切除術(マイクロディセクトミー)で、神経根を圧迫している椎間板や骨の一部を除去し、神経圧迫を解消します。その他の手術法もあり、詳しい選択肢は担当医と相談してください。

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