背中の痛みと姿勢性後弯症(キュフォーシス)

後弯症(キュフォーシス)は、背骨が前方に丸まってしまう姿勢異常を指します。胸椎や頸椎に主に起こり、年齢を問わず発症します。原因は変性疾患、発育上の問題、外傷など多岐にわたり、見た目の丸まった姿勢に加えて背中の痛み、倦怠感、呼吸困難、背部のこわばりなどの症状が現れます。

姿勢性後弯症(Postural Kyphosis)

長時間の猫背や姿勢の悪さが原因で起こります。主に思春期に女性に多く見られ、成長期の体の変化と関係しています。背筋を鍛えるトレーニングが重要で、姿勢が固定化すると永久的な背骨の湾曲につながります。成人になると頭痛、腰背痛、関節痛を引き起こすことがあります。

先天性後弯症(Congenital Kyphosis)

出生時に背骨の形成が不完全なために起こります。成長に伴い骨が正しくつながらず、徐々に背中が丸まっていきます。脊髄披裂(spina bifida)を伴う子どもに多く見られます。

シューエルマナー後弯症(Scheuermann's Kyphosis)

3椎体以上が不整形で、各椎体が約5度ずつ前傾した状態です。思春期に顕在化し、男性に多い傾向があります。初期は痛みが少なく、見た目の変形として認識されがちですが、進行すると疼痛や神経症状を伴います。

圧迫骨折(Compression Fracture)

骨粗鬆症、腫瘍、感染などが原因で上部胸椎がつぶれ、背骨が前方に崩れる状態です。軟部組織にも損傷が及び、激しい痛みと神経障害を引き起こすことがあります。

治療法

姿勢性後弯症は背筋・腹筋の筋力トレーニングで改善できます。先天性後弯症は5歳頃までに医療的または外科的に対処します。シューエルマナー後弯症は装具で背骨を固定し、進行を抑制します。骨粗鬆症の予防としてカルシウムやビタミンDの補給、骨密度を高める薬剤が有効で、圧迫骨折の予防・治療にも役立ちます。重度の場合は手術が選択肢となります。

背中の痛み - 関連記事