コレステロールの構造

コレステロールは極めて疎水性の化合物で、水に溶けにくく、血液中でも溶解しません。そのため、血中に過剰に残ると血管を詰まらせ、健康リスクを高めます。

コレステロールの分解

コレステロールの環状構造は直接水と二酸化炭素に分解できません。余分なコレステロールを体外へ排除するには、まず胆汁酸・胆汁塩へ変換し、胆汁として分泌する必要があります。腸内細菌も一部のコレステロールを変化させて排泄を助けます。

胆汁の成分

胆汁は水分と有機・無機化合物からなる混合液です。主な有機成分はリン脂質(レシチン)と胆汁塩(結合型胆汁酸)です。

胆汁塩の合成と機能

肝臓はコレステロールを原料にして多段階の反応で胆汁酸を合成し、さらに胆汁酸を胆汁塩に変換します。胆汁塩は胆汁酸よりも界面活性剤としての働きが強く、コレステロールを乳化し分解しやすくします。

胆汁塩の循環

肝臓は1日あたり15〜30 gの胆汁塩を分泌しますが、そのうち約0.5 gはコレステロールから作られ、便中に失われた分を補います。食物繊維や特定の薬剤で胆汁酸の排泄を促すと、コレステロールからの胆汁塩合成が活性化されます。

胆汁塩の意義

胆汁塩は単なるコレステロール代謝産物ではなく、胆汁中でコレステロールを溶解させ排泄を助ける重要な溶媒です。結果として、血中の余分なコレステロール除去に大きく寄与します。