産後うつ病の予防と対策

出産後にうつ状態(産後うつ、PND)を経験する女性は全体の10〜15%と言われています。産後うつは出産に伴う最も一般的な合併症ですが、症状に気付かない、あるいはスティグマを恐れて治療を受けにくいといった理由で見過ごされがちです。過去に産後うつを経験したことがある、もしくは妊娠中にうつや不安症状がある女性は、出産前の数週間から予防的治療を開始することが推奨されます。

リスク要因

産後うつのリスク要因には、妊娠中のうつ・不安、出産直後のストレスフルな出来事、十分な社会的サポートの欠如、夫婦関係の問題、過去のうつ病歴などがあります。新米ママがうつ症状を感じたら、すぐに医師に相談しましょう。治療せずに放置すると、数か月から数年にわたり症状が続き、他の疾患や孤立、最悪の場合自殺に至ることもあります。赤ちゃんを傷つける恐れがあると感じても、早期に専門家の支援を受けることが重要です。

薬物療法(精神薬)

抗うつ薬は、過去に効果が確認されている薬剤を使用することで、産後うつの予防効果が高まります。初めて抗うつ薬を使用する場合、適切な薬剤を見つけるまで時間がかかり、予防が難しくなることがあります。授乳中の母親は、母乳を通じて薬が赤ちゃんに移行することを懸念しますが、ノルトリプチリン、パロキセチン、セルトラリンなどは母乳への影響が少ないとされ、授乳中でも処方されることがあります。2005年の2つの試験では、抗うつ薬が産後うつを一貫して予防できるという明確な証拠は示されていません。

心理療法

認知行動療法(CBT)などの心理療法は、抗うつ薬の代替として検討されていますが、効果は一様ではありません。イギリスで行われたJane Morrell博士の研究では、認知行動療法と個別のパーソンセンタード療法を受けた産後の母親を比較し、支援的な心理療法が長期的な産後うつの軽減に最も効果的であることが示されました。

社会的支援

グループセラピーは、教育的・感情的サポートを提供し、新米ママが育児のストレスに耐える助けとなります。家族や友人、職場の同僚からの支援、感情健康教育、産後のうつスクリーニングとフォローアップの電話サポートなども、産後うつの予防に一定の効果があると報告されています。支援グループは有益ですが、医師と相談しながら薬物療法や正式な心理療法も併用することが望ましいです。

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