小腸症候群(SBS)における食事管理のポイント
小腸症候群とは
小腸症候群(Short Bowel Syndrome, SBS)は、腸の一部を切除した手術後に起こる疾患です。小腸の長さが短くなることで、栄養の吸収が不十分になり、慢性的な下痢や栄養失調が見られます。
小腸症候群と食事の考え方
腸管が短くなると、食物が通過する時間が減少し、消化・吸収が不完全になります。食事療法では、吸収不足を補うためにカロリー摂取を増やし、下痢を抑えるために乳糖を制限することが基本です。
食事の具体的な推奨
トロント大学医学部のKhursheed N. Jeejeebhoy 医師の研究によると、SBS患者には以下のポイントが推奨されます。
- 乳糖を極力控えたバランスの良い食事。
- 通常の食事量の 20〜30%増しのカロリーを目安に摂取する。
サンプルミール例
バランスを考慮した1食の例は次の通りです。
- たんぱく質と健康的な脂質を含むグリルサーモン。
- 野菜をたっぷり使ったサラダ。
- 全粒穀物としての玄米。
- ビタミンと食物繊維を補う新鮮なベリー類。
腸が短くなっている分、上記の食材は通常より多めに摂取してください。
食事調整のポイント
初めは通常より 20〜30%のカロリー増を目指しますが、吸収不良の程度によってはさらに増やす必要があります。エネルギー低下や慢性疲労を感じたら、1 週間ごとに 5〜10%ずつカロリーを増やし、症状が改善するまで調整します。
さらに、1日3〜5回に分けて少量ずつ食べる、十分な水分と電解質を補給する、ビタミン・ミネラルのサプリメントを検討することも有効です。
