クロストリジウム・ディフィシル感染と膀胱感染症

定義

クロストリジウム・ディフィシル(C. difficile)は、空気・水・土壌、そして人や動物の糞便に自然に存在する細菌です。耐久性のある芽胞(スポア)を形成し、環境や表面に数か月間生存できます。多くの人は大腸にこの細菌を保有していますが、免疫が正常であれば感染は起こりません。感染が起きると大腸だけに症状が現れ、早期治療が必要です。

感染経路

感染者が排便後に手を十分に洗わないと、芽胞がドアノブや電話、カウンターなどの表面に付着します。別の人がそれらの表面に触れ、手を口にしたり食事前に洗わなかったりすると、芽胞が体内に取り込まれます。

主な症状

  • 軽度:1日3回以上の水様性便と軽い腹部痙攣。
  • 重度:1日10〜15回の水様性便、激しい腹痛、発熱、脱水、便中出血など。

リスク要因と合併症

最も一般的なリスクは、膀胱感染症などの治療で使用した広域抗生物質です。腸内の善玉菌が減少し、C. difficile が増殖しやすくなります。入院歴や高齢もリスクを高めます。治療せずに放置すると、重度の脱水、腎不全、結腸の永続的損傷、最悪の場合は死亡に至ります。

診断方法

医師は症状と抗生物質使用歴から C. difficile 感染を疑い、便サンプルで毒素の有無を検査します。必要に応じて大腸内視鏡検査で炎症や膿、出血を確認することもあります。

治療と予防

軽症例はメトロニダゾール、重症例はバンコマイシンで治療します。重症の場合は入院し、点滴で水分補給と静脈抗生物質投与が行われます。プロバイオティクスで腸内フローラを回復させることもあります。予防の基本は、手洗い徹底と不要な抗生物質使用の回避です。

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