足下垂(フットドロップ)に対する手術技術と治療法

原因と症状

足下垂(フットドロップ)は、足の前部を持ち上げられない状態で、主に足首を屈曲させる筋肉やそれを支配する神経の障害が原因です。以下のような要因で発症します。

  • 下部脊髄の神経損傷、膝や股関節置換術後の神経障害、長時間の足組みなどの姿勢による圧迫
  • 筋ジストロフィーやコンパートメント症候群などの筋肉・神経疾患
  • 筋萎縮性側索硬化症(ALS)や多発性硬化症(MS)などの中枢神経系疾患
  • 特定の薬剤による副作用

足下垂に加えて、痛み、しびれ、筋力低下が伴うことがあります。歩行時には足が引きずられるため、太ももを持ち上げて補償しようとする「ステッパージャルト」歩行が見られます。

手術技術

症状の原因や重症度に応じて、外科的介入が検討されます。代表的な手術は次の通りです。

  • 足関節・足底関節の固定(関節固定術)や、脚の強い腱を移植して足首を持ち上げる腱移植術
  • 椎間板ヘルニアによる神経圧迫が原因の場合は、圧迫部位の椎間板を除去する椎間板摘出術(ディスケクトミー)
  • 神経が断裂している場合は、健康な神経を移植する神経移植術
  • テキサス神経・麻痺研究所のNath医師が提唱した神経移行術:腓骨神経(足下垂の主要因)へ、足底を伸展させる脛骨神経の一部を移植し、足首の挙上力を補強する

これらの手術は、足の機能回復と歩行の改善を目的とし、リハビリテーションと組み合わせて実施されます。

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