マウスガード(口腔装置)と睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が数秒から1分程度止まる障害です。呼吸が止まると血中酸素濃度が低下し、窒息やいびき、鼻息が激しくなることがあります。米国口腔顎顔面外科医会(AAOMS)によると、マウスガード(口腔装置)は有効な治療法のひとつです。

口腔装置(オーラル・アプライアンス)

AAOMSは、軽度または中等度の睡眠時無呼吸症候群に対して口腔装置が有効であり、気道圧迫装置を使用できない患者の第一選択療法としています。主に2種類の装置があります。

  • 舌位置調整装置:下顎に合わせてカスタム成形し、舌が気道を塞がないように前方に保持し、軟口蓋も持ち上げます。
  • 下顎位置調整装置:舌の後方に空間を作り、睡眠中の咽頭気道を確保します。

装置を使用する患者は、装置の機能とフィット感を確認するために定期的に医師の診察を受ける必要があります。

効果

口腔装置は、気道圧迫装置や手術に比べて比較的新しい治療法です。Journal of the American Dental Association の研究によると、口腔装置は睡眠関連呼吸障害の重症度を約60%改善することが報告されています。

副作用

装置使用開始直後に顎の痛みや歯の違和感を訴えることがありますが、これらは通常2〜3か月で軽減します。下顎位置調整装置を使用する患者の約3割は、時間とともに顎の動きが生じ、歯科医によるチェックが推奨されます。

適応者

理想的な対象は、肥満が原因でない軽度〜中等度の睡眠時無呼吸症候群です。呼吸停止が10〜20秒続き、1時間に30回程度、週に3回以上起こるケースが該当します。いびきは必ずしも無呼吸の症状ではありませんが、日中の過度な眠気、イライラ感、喉の乾燥や痛みなどと合わせて診断の指標となります。

治療の流れ

最適な治療法は睡眠検査(ポリソムノグラフィー)で評価されます。軽度の症例では口腔装置が有効ですが、鼻や喉の閉塞が強い場合は外科手術が必要になることもあります。

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