ハムストリング断裂の回復と治療法

ハムストリングの断裂は、膝が完全に伸びた状態でハムストリングが急激に収縮することで起こる、非常に痛みを伴う怪我です。日常生活でこの動作はほとんど起こらないため、スポーツや激しい運動中に起こりやすいです。断裂の程度は軽度から重度まで様々で、原因となった動作の強度により決まります。

非手術的治療

  • まずは医師の診断を受けましょう。医師は損傷をⅠ度(軽度)、Ⅱ度(中等度)、Ⅲ度(重度)のいずれかに分類します。Ⅰ度の場合は自宅でのRICE療法(Rest・Ice・Compression・Elevation)で治療が可能です。

    Rest(安静):軽い断裂は約1週間、重度はそれ以上の安静が必要です。

    Ice(冷却):腫れを抑えるため、1日4回、20〜30分間氷を当てます。

    Compression(圧迫):内部出血を防ぎ、腫れを軽減します。

    Elevation(挙上):患部を心臓より高く保ち、腫れを減らします。

手術療法

  • 重度(Ⅲ度)の断裂や、RICE療法で改善が見込めない場合は手術が検討されます。主な手術は「腱剥離修復」と「筋肉修復」の2種類です。

    腱剥離修復(アブリションリペア):切開部から断裂した腱を掴み、元の位置に縫合します。瘢痕組織ができている場合は除去し、再付着させます。

    筋肉修復:腱ではなく断裂した筋繊維を縫合し、機能回復を目指します。

リハビリテーション

  • 手術後はリハビリテーション期間が必要です。術後最初の1週間は引き続きRICE療法を行い、必要に応じて超音波治療で血流を促進します。

    回復が進んだら、以下のような低衝撃の運動で可動域と筋力を回復させます。

    • 水泳やエリプティカルバイクで関節への負担を減らす。
    • 徐々にウォーキングや軽いジョギングへ移行。
    • 柔軟性維持のためのストレッチを日常的に実施。

    適切なリハビリにより、ハムストリングの機能回復と再発防止が期待できます。

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