顎関節症と歯の痛み

顎関節症(TMJ)は、顎の骨と頭蓋骨をつなぐ関節で、人体で最も複雑な関節とされています。この関節に問題が生じると、痛みが発生し、歯の痛みへとつながることがあります。

病状について

顎関節症は、関節・顎・頭蓋骨、筋肉、神経が連携して正常に機能しないことで起こります。この不均衡は筋肉の疲労や関節機能障害、骨や歯の構造変化を招き、結果として歯の痛みを引き起こすことがあります。

顎関節症が歯に与える影響

顎関節症と診断された場合、事故などの大きな外傷だけでなく、かみしめやガムの噛みすぎ、噛み合わせの不正、スマートフォンを頭と肩の間に挟む姿勢など、日常的な小さな負荷でも歯の痛みが生じます。特に、歯ぎしり(ブラキシズム)は顎関節症に伴う歯の痛みの主な原因です。

幻の歯の痛み(ファントム・トゥース・ペイン)

顎関節症患者が歯ぎしりを続けると、レントゲンに異常が見当たらなくても強い痛みを感じることがあります。これは特定の歯が過度にすり減っているためで、根管治療が必要と誤診されることもあります。咬合調整(上下の歯が接触しないように調整)により痛みは解消できます。

虫歯のリスク増加

歯ぎしりによりエナメル質が削られると、食べ物や糖分が歯内部に侵入しやすくなります。その結果、顎関節症患者は虫歯になりやすく、痛みを伴う虫歯が増える可能性があります。

治療法

根本的な問題は顎関節症ですが、実際に歯の痛みを引き起こすのは歯ぎしりです。ナイトガード(マウスピース)を装着して歯ぎしりを防止すれば、顎関節症に伴う多くの歯の痛みが緩和されます。

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