クレンブテロールの概要とリスク

クレンブテロールとは

クレンブテロールは、喘息治療薬であるアルブテロールと同じ系統の刺激薬です。エフェドリンに似ていますが、作用が強く持続時間が長いのが特徴です。平滑筋を弛緩させると同時に、脂肪の燃焼速度を上げ、血圧・心拍数・体温を上昇させます。欧州では喘息治療薬として処方されますが、米国ではヒト用の承認はありません。

主な用途

米国では主に獣医領域で、馬の呼吸器疾患の治療に使用されます。かつては家畜の肉量増加を目的に使用されましたが、FDAは食肉汚染による中毒事故を受けて禁止しました。欧州などでは喘息や呼吸困難の治療薬として処方され、安全性が確認されています。

一方で、ボディービルダーや芸能人の間で「脂肪燃焼サプリ」としての非医療的使用が広がっています。これは体重減少に必要な高用量が健康リスクを伴うため、一般に安全とはみなされていません。

副作用

喘息治療目的で使用した場合でも、アルブテロールに似た症状(心拍数の増加、不眠、震え)が現れます。中枢・末梢神経系に作用するため、イライラ感や不安、神経過敏といった精神症状も報告されています。高用量では血圧上昇やアドレナリンの過剰分泌が起こります。

長期的な使用に関するデータは限られていますが、研究ではラットに高用量投与した際、10日で心臓肥大が認められました。馬では心臓死のリスクが増加することが報告されていますが、ヒトへの影響はまだ明確ではありません。

乱用・依存性

クレンブテロールは脂肪減少効果が期待できるため、減量目的やエネルギー補給として乱用されます。米国司法省の報告によれば、女性アスリートがステロイドの男性ホルモン作用を避けて使用するケースが多いとされています。多数のプロ選手が陽性反応を示したことから、世界各国のアンチドーピング機関で使用が禁止されています。

ハリウッドの著名人が使用した例も報じられ、オンライン上では「Spiropent」「Oxyflux」「Ventipulmin」「Novegam」などの名称で販売されています。米国では医薬品として認可されていないため、違法取引が横行し、海外からの輸入が容易になっています。

注意喚起

ヒトに対するクレンブテロールの影響は十分に解明されていません。減量目的で高用量を摂取すると、既往症がある人は特に重篤な健康被害を受けやすく、心臓死例も報告されています。安全性が確認されていないため、使用は強く避けるべきです。

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