脂肪の酸化速度を左右する要因とは?

はじめに

人間の体は酸素と燃料を組み合わせてエネルギーを生成します。その燃料のひとつが脂肪です。脂肪が減少すると、体は脂肪を酸化させてエネルギーに変換しています。脂肪酸化の速度は、生活習慣・環境・遺伝などのさまざまな要因によって左右され、脂肪をエネルギー源として利用できる度合いを大きく変えることがあります。

活動レベル

活動レベルは脂肪酸化の速度に影響します。脂肪と酸素が組み合わさってエネルギーが生み出されるため、運動をすればするほど脂肪酸化は促進されます。逆に座りがちな生活はその速度を低下させます。『Medicine & Science in Sports & Exercise』の研究によれば、ジョギングや一定のペースでのサイクリングなど低強度の運動では、エネルギー源として主に脂肪が利用されます。一方、サーキットトレーニングのような高強度運動では主に炭水化物が燃料となりますが、高強度運動は基礎代謝を上げ、安静時でも脂肪酸化を高めることが示されています。

脂肪酸化を促進する食品

食事と栄養も脂肪酸化の速度に影響します。代謝を自然に高め、結果として脂肪酸化を促進する食品があります。代表的なものはグレープフルーツ、ブロッコリー、脂肪の少ない七面鳥肉、オートミール、唐辛子、リンゴや梨です。糖質や炭水化物が少ない食品は一般に脂肪酸化を高めます。また、肉類やホエイプロテイン、卵などのタンパク質源も脂肪酸化を促進します。

脂肪酸化を抑制する食品

脂肪酸化を抑制する食品には、砂糖、揚げ物、白パン、加工食品全般、アルコールなどがあります。これらはインスリンの急上昇を引き起こし、インスリンが高いと体は余剰の炭水化物をエネルギー源として優先的に利用するため、脂肪酸化が低下します。飽和脂肪酸が多い揚げ物はコレステロールを上昇させ、脂肪酸化の速度を遅くします。また、炭水化物が豊富な食事は筋肉にグリコーゲンが蓄積されやすく、これも脂肪酸化を抑える要因となります。

代謝率と甲状腺

甲状腺は安静時代謝率を司ります。甲状腺機能が低下すると脂肪酸化が遅くなり、逆に過活動になると脂肪酸化が速くなります。甲状腺の働きは遺伝的要因や食事不足など環境要因でも左右されます。『American Journal of Clinical Nutrition』の報告によれば、適切な栄養が欠乏すると脂肪を効率的に酸化する能力が低下するとされています。

カフェインの効果

カフェインは脂肪酸化率と安静時代謝率を上昇させることが知られています。コーヒーやカフェイン錠、紅茶、烏龍茶、緑茶などは、代謝率を最大約12%向上させる効果があります。

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