ヒト成長ホルモン(HGH)とは?構成・作用と副作用
ヒト成長ホルモン(HGH)とは
HGHは脳下垂体(脳の底部)から自然に分泌されるホルモンで、体内の代謝や成長に重要な役割を果たします。血中のHGH濃度は食事、睡眠、運動量などによって変動します。構造は190個のアミノ酸からなる短いタンパク質です。
分泌異常と関連疾患
子供の頃にHGHが過剰に分泌されると巨人症(異常な身体の大きさ)を、逆に不足すると低身長(矮小症)を引き起こします。成人期に下垂体腫瘍が原因でHGHが過剰になると、顔面や顎、手足の骨が肥大するアクロメガリーという疾患が生じます。
医療での利用
HGHは重度の低成長児の治療に使用されます。かつては死体の下垂体から抽出されていましたが、現在は遺伝子組換え技術により安定供給が可能です。また、HIVやAIDS患者の筋萎縮治療にも承認されています。
エンハンスメントとしての利用
一部の人は筋力向上を期待してHGHを「強化療法」として使用します。健康な成人を対象とした限られた研究では、体脂肪減少、骨密度増加、筋肉量増加、老化遅延といった効果が報告されていますが、効果はごくわずかで、経口剤はほとんど効果がありません。実際には定期的な注射が必要です。
副作用とリスク
健康な人がHGHを使用する場合、まず副作用を考慮すべきです。注射は糖尿病や心疾患のリスクを高めることがあります。その他、関節や筋肉の腫れ・痛み、四肢のむくみ、男性の乳房肥大などが報告されています。副作用は個人差が大きく、予測が難しい点もあります。また、HGH注射は非常に高価です。
