アルファリポ酸(チオクチン酸)とは何か?
アルファリポ酸(ALA)は、チオクチン酸とも呼ばれる硫黄を含む脂肪酸です。体内ではリポ酸(lipoate)として存在し、抗酸化作用があることから健康食品として販売されていますが、実際の効果は議論の的となっています。ビタミンではなく、体内で合成されるため、厳密にはビタミンとは言えません。
歴史
- 1948年、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校のI.C.ガンスァラスがヒト体内に存在するリポ酸(当時は「ピルビン酸酸化因子」)を発見しました。その後、テキサス大学オースティン校のL.J.リードが純粋な形で分離し、構造を解明しました。
生合成
- アルファリポ酸はミトコンドリア内でオクタノ酸(炭素数8の脂肪酸)から合成されます。合成されたリポ酸はミトコンドリアの酵素に結合し、エネルギー代謝に関与します。
生物学的機能
- ALAは酵素の補因子として働き、解糖系に関わる酵素複合体の機能を助けます。また、抗酸化作用により細胞への酸素損傷を防ぐ可能性がありますが、現在のところ体内での効果は十分に実証されていません。試験管内(in vitro)では活性酸素種を中和することが確認されています。
食事からの摂取
- ほぼすべての食品に微量のアルファリポ酸が含まれています。特に多く含むのはブロッコリー、ほうれん草、カラードグリーン、チャードなどの緑葉野菜や、心臓、肝臓、腎臓といった動物の臓器です。ただし、実際に摂取できる量は極めて少量です。
サプリメント
- 1990年代以降、ALAを含むサプリメントが市販されています。ハーブ系サプリとして製造・販売されており、標準的な用量は確立されていません。抗酸化目的での使用例として、ビタミンCやビタミンE欠乏症状の緩和が報告されていますが、効果は個人差があります。
