ADHDの評価手段と主な診断ツール
注意欠陥・多動性障害(ADHD)の症状は、集中力の欠如や衝動性、注意散漫など、一般的な子どもの行動と混同されがちです。実際のADHDでは、主に3歳から6歳の間に症状が顕在化し、子どもによってその現れ方は大きく異なります。診断には単一のテストだけでなく、複数の評価手段を組み合わせて相関を見ることが不可欠です。
Conners Teacher Rating Scale‑Revised(CTRS‑R)
CTRS‑Rは28項目の質問で、3歳から17歳までの子どものADHD診断を支援します。過活動児と非過活動児、学習障害の有無を高い精度で区別でき、薬物療法の効果判定にも利用されます。
Child Behavior Checklist(CBCL)
CBCLは4歳から16歳の子どもの行動と適応能力を広範に分析し、Tスコアで結果を示します。教師版もあり、4歳から18歳までのADHD評価に活用されます。
Disruptive Behavior Disorder Rating Scale(DBD)
保護者用・教師用の二種類があり、子どもの行動をリスト化して「非常に当てはまる」「全く当てはまらない」などの程度で評価します。例として「大人と頻繁に口論するか」「質問が終わる前に答えを口走るか」「遊びや課題に注意が向かないか」などがあります。
医学的検査
医学的検査は、注意欠陥や多動の原因となり得る他の疾患(例:鉛中毒、てんかん)を除外するために実施されます。また、喘息や心疾患などの併存症がある場合、特定のADHD治療薬が禁忌になることがあります。診察は主観的な要素も含むため、診療室での集中が家庭や学校での行動と異なる「医師の診察効果」も報告されています。
