子宮筋腫とは何か
子宮筋腫は、主に子宮にできる良性腫瘍で、平滑筋細胞から発生します。女性の妊娠適齢期に多く見られ、原因は不明ですが、エストロゲンとの関係が指摘されています。癌ではないものの、症状が出る場合は治療が必要です。
子宮筋腫の特徴
エストロゲンの増加に伴い、妊娠中に急速に大きくなることがあります。閉経後はエストロゲンが減少するため、成長が止まり、逆に縮小することが多いです。サイズは1mmから20cm以上までさまざまで、固い線維組織からなる腫瘍です。
種類
子宮筋腫はその位置により3つに分類されます。
- 漿膜下筋腫(サブセロサル):子宮の外側にでき、茎(ステム)を持つことがあります。症状が少ないことが多いです。
- 筋壁内筋腫(インターモラル):子宮壁内に形成され、子宮が膨らむ原因となります。
- 粘膜下筋腫(サブムコーサル):子宮内膜の下にでき、月経過多や不正出血など、最も症状が顕著になることがあります。
主な症状
症状は個人差がありますが、以下のようなものが報告されています。
- 月経過多・長時間出血
- 骨盤部痛や圧迫感
- 頻尿や排尿障害
- 不妊・流産のリスク増加(卵管が閉塞する場合)
- 腰痛や性交時痛
- 腹部膨満感、便秘、月経間出血
診断方法
多くは定期的な産科・婦人科検診で偶然に発見されます。診断のために以下の検査が行われます。
- 経膣超音波検査:子宮や卵巣の画像を取得し、腫瘍の大きさや位置を確認します。
- 経腹超音波検査:腹部からの画像で全体像を把握します。
- 子宮鏡検査(ヒステロスコピー):子宮内腔を直接観察し、粘膜下筋腫の有無を確認します。
- 腹腔鏡検査:必要に応じて腹部に小さなカメラを挿入し、詳細な評価を行います。
治療の選択肢
症状が軽微であれば「経過観察」や「症状が出なければ治療しない」方針が取られます。症状がある場合は以下の方法が検討されます。
- 薬物療法:ホルモン薬や止血薬で出血を抑え、腫瘍の縮小を図ります。
- 外科的除去:筋腫が大きくなりすぎた場合や妊娠を希望する場合、腹腔鏡手術や開腹手術で除去します。
- 子宮動脈塞栓術(UAE)や高強度焦点式超音波治療(HIFU)など、低侵襲的な手術代替法もあります。
患者さんの年齢、症状の程度、将来の妊娠希望などを総合的に評価し、最適な治療法が選択されます。
