緊急避妊薬(モーニングアフターピル)の歴史と現状

歴史的緊急避妊

緊急避妊とは、性行為後に妊娠の可能性がある場合に使用する避妊法です。かつては医師の診察が必須でしたが、現在は「モーニングアフターピル」と呼ばれる薬が手軽に利用できるようになっています。

IUDによる初期の緊急避妊

最初の緊急避妊法の一つは、性行為後最大5日間に子宮内避妊具(IUD)を挿入する方法です。99%近い効果が期待でき、挿入後は通常の避妊具として継続使用できます。しかし、挿入には医師の診察が必要で、手間と時間がかかるため利用は限られていました。

ホルモンによる緊急避妊の初期使用

米国食品医薬品局(FDA)の承認前でも、医師は高用量の経口避妊薬を処方し、緊急避妊に利用していました。1960年代に初めてホルモンを用いた緊急避妊が報告され、主に強姦被害者の妊娠防止に使われました。1997年にFDAが特定のレジメンを正式に承認するまで、非公式な使用が続いていました。

ホルモン系緊急避妊の早期承認

1974年にカナダのA.アルバート・ユズペ教授が研究を発表し、ユズペ法として知られるホルモン併用レジメンが誕生しました。このレジメンは英国、スウェーデン、ドイツ、スイス、ニュージーランドで承認され、1990年代初頭には単剤型のレジメンが東欧諸国でも採用されました。

米国で承認されたホルモン系緊急避妊

1997年のFDA承認以降、医師は緊急避妊薬を処方しやすくなりました。「モーニングアフターピル」という名称は誤解を招くものですが、実際には数錠の服用が必要で、服用後数日間有効です。効果の高いユズペ法と、東欧で採用された単剤型の両方が米国で利用可能です。

緊急避妊薬をめぐる論争

多くの人が緊急避妊薬を「中絶」の一形態と誤解しています。緊急避妊薬は受精卵が着床する前に作用し、既に妊娠が成立した場合は効果がありません。この誤解が米国における緊急避妊薬へのアクセス障壁となっています。

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