社会不安障害に用いられる薬と治療法
社会不安は新しい環境や知らない人々と接する際に誰にでも起こり得る自然な反応です。しかし、これが慢性化し、日常生活に支障を来すほど強い場合は「社会不安障害(社交不安障害、ソーシャル・フォビア)」と診断されます。症状が疑われる方は、医師やメンタルヘルス専門家に相談し、適切な診断と治療方針を決めてもらいましょう。
診断と概要
社会不安障害は、社会的な場面に対する過度な恐怖が原因で、日常生活に支障をきたす状態です。米国国立精神衛生研究所(NIMH)によると、約1500万人(全米人口の約5%)がこの障害を抱えていると推定されています。
抗うつ薬(SSRI)
重度の社会不安には、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)が第一選択薬として処方されます。主な薬剤は以下の通りです。
- フルオキセチン(プロザック)
- セルトラリン(ゾロフト)
- エスシタロプラム(レクサプロ)
- パロキセチン(パキシル)
- シタロプラム(セレクサ)
MAOI(モノアミン酸化酵素阻害薬)は古い世代の抗うつ薬で、通常は最終手段としてのみ検討されます。
ベンゾジアゼピン系薬剤
不安全般に用いられるベンゾジアゼピンは多数ありますが、NIMHが特に社会不安に対して推奨しているのはクロナゼパム(クロノピン)です。症状や体質に合わせて、医師と適切な薬剤を相談してください。
ベータ遮断薬
ベータ遮断薬は、社交場面での身体的症状(震え、吐き気、心拍数増加、発汗、ほてり)を抑える効果があります。代表的な薬剤はプロプラノロール(インデラル)です。
治療上の留意点
すべての薬剤には副作用や他の薬との相互作用のリスクがあります。服用前に必ず医師と副作用や併用薬について確認しましょう。また、NIMHは薬物療法に加えて認知行動療法(CBT)が有効であると報告しています。
