暴力メディアにさらされた子どもへのカウンセリング技法

映画、テレビ番組、ニュース、ビデオゲームは、子どもが目にする暴力的なメディア画像の主な供給源です。米国小児・青年精神医学会によれば、暴力シーンを頻繁に見る子どもは画像に慣れ、暴力を徐々に受け入れやすくなると指摘されています。また、見た行動をすぐに、または将来にわたって模倣する可能性が高まります。さらに、一部の子どもは暴力的な映像にショックを受け、PTSD(心的外傷後ストレス障害)の症状—不安、フラッシュバック、悪夢など—が現れることがあります。

暴力メディアへの接触を制限する

  • 親は映画やテレビ、ビデオゲームに含まれる暴力シーンへの露出をできるだけ減らすか、完全に排除すべきです。現在のメディアは年齢別にレーティングが付いているので、対象年齢に合わない作品は子どもに見せないようにしましょう。「子どもが耐えられる」かどうかは親の感覚で判断せず、レーティングに従うことが重要です。夜のニュースには戦争や犯罪の残虐映像が流れることがあります。可能であれば、子どもが寝た後に視聴するか、ニュース放送中は部屋を離れさせる配慮をしてください。

子どもと話すときのポイント

  • 子どもが暴力シーンを目にした場合、親はどう話しかけてよいか戸惑うことがあります。まずは「何を見たか」「どう感じたか」を子どもに尋ね、感情を受容しましょう。「怖かったね」や「ゲームで人が撃たれるのはかっこいいと思った?」といった言葉で共感します。その上で、戦争や映画・ゲームが現実とは異なること、死についての正しい理解を促す機会にします。子どもは死を「目が覚める」など誤解していることがあるので、事実をやさしく説明しましょう。また、家に侵入される不安や大切な人が危険にさらされる恐れについても話し合い、安心感を与えることが大切です。

認知行動療法(CBT)の活用

  • 子どもが具体的にどのシーンを暴力的だと感じたかを聞き出します。多数の映像が頭に残っている場合は、最も印象的だった場面を詳細に語らせ、そのときの考えや感情を確認します。次に、その思考や感情が現実的・合理的かどうかを検証し、非合理的な認知を修正します。例として「人を殺すのはかっこいいと思うの?」や「誰もが家に侵入されて家族が殺されると思っているの?」と問いかけ、誤った認知を明らかにします。

合理情動行動療法(REBT)の活用

  • メディアは暴力を美化しがちで、犯罪の罰則が描かれないことが多いです。子どもに対して「暴力には罰がある」ことを具体例(新聞記事や統計データ)で示し、考えを挑戦させます。たとえば「暴力犯罪者が無罪になる」と信じている場合は、実際に刑務所に入っている人の話を紹介します。さらに、「兄弟を叩いたら一週間の罰を受けたが、もし人を撃ったらどうなる?」と具体的に比較させ、非現実的な期待を崩します。必要に応じて、子どもの宗教的価値観と結びつけて罰の概念を説明することも有効です。

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