抑制(サプレッション)とは何か?
抑制は、心理学における防衛機構であり、認知心理学でも用いられる技法です。問題となる考えやイメージを意識的に心から追い出すことを指します。その有効性は議論の対象となっています。
歴史
1892年、ジグムント・フロイトは抑制をエゴ防衛機構の一つとして列挙しました。抑制は、無意識的に行う抑圧(repression)と近い関係にありますが、抑制は意識的に思考をブロックしようとする点が異なります。
機能
1980年代、認知心理学者は「思考停止(thought stopping)」という手法を開発しました。クライアントは否定的・強迫的な考えが浮かんだときに「ノー」と言う、あるいはすぐにポジティブな考えに置き換えるよう促されました。
考慮すべき点
思考停止は1990年代半ばまで有効な治療法と見なされていましたが、ダニエル・ウェグナーは著書『白い熊と望まれない考え――抑制・執着・精神コントロールの心理学』でその効果を疑問視しました。研究は思考停止が逆に「リバウンド」効果を引き起こし、抑えようとした考えがさらに頻繁に浮かぶことを示しました。
