エピメディウム・ブレビコルヌム(ヤマゴボウ)

中国では、ヤギの交尾欲求を高めるという特異な効果がある植物が古くから知られていました。この植物は「陰陽火(いんようか)」と呼ばれ、英語では「horny goat weed」や「rowdy lamb herb」と呼ばれます。学名はエピメディウム属(Epimedium spp.)で、特に Epimedium brevicornum が代表的です。

分類

19世紀の東洋植物学者カール・マキシモヴィチが Epimedium brevicornum の学名を付与しました。属名「Epimedium」は18世紀の植物学者カール・リンネにさかのぼります。この種はバーベリー科(Berberidaceae)に属します。

形態・生育環境

エピメディウム属は地表近くに広がる多年草で、地被植物としても利用されます。葉は心形で、地下茎(根茎)により繁殖し、落葉性です。春になると毎年新たに成長を始めます。

エピメディウムの花は「ビショップスキャップ」とも呼ばれ、その形状が特徴的です。雌しべが先に形成され、続いて雄しべが付く雌雄同株の花です。E. brevicornum の花は白色で、受粉後は蒴果(カプセル)に実ります。成熟するとカプセルが裂けて種子を散布します。

中国医学での利用

中国では「陰陽火」の葉を春薬として用い、性機能改善や不妊症、骨粗鬆症、動脈硬化、月経障害、肝腎疾患の治療に利用されています。主に葉を乾燥させて茶にし、他の薬草と併用することで効果が高まると考えられています。

主な有効成分

エピメディウム・ブレビコルヌムにはイカリンやルテオリンなどのフラボノイドが含まれます。イカリンは抗骨粗鬆症作用やテストステロン様作用が報告されており、口服により勃起機能を改善する可能性があります。ルテオリンは新興の抗がんフラボノイドとして注目され、がん治療への応用が期待されています。

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