棘上筋腱症(テンドリノーシス)の治療法
棘上筋腱症(テンドリノーシス)は、肩甲骨上部にある小さな回旋腱板の腱が炎症を起こす状態です。特に肩のインピンジメント(腱が上腕骨頭と肩峰の間を通りにくくなる)と強く関連しています。治療は、安静・氷冷・温熱、薬物療法、適切なエクササイズを組み合わせて行います。
考慮すべき点
重度の棘上筋腱症では、腱に裂け目(断裂)が生じることがあります。腕を頭上に上げたり、前方に伸ばすと痛みが強くなる場合は、断裂の可能性が高いです。医師は診察の上、必要に応じてMRIで確認し、重度の断裂は手術、軽度の断裂は非手術的に治療します。
安静、氷冷・温熱療法の効果
初期段階では安静が最も重要です。炎症と痛みが和らぐまで患部を休ませ、氷で冷やすことで血管が収縮し、炎症が抑制されます。氷は圧縮したアイスパックで患部に直接当て、心臓より上に上げておくと効果的です。炎症が落ち着いたら、温熱療法で血流を促進し、治癒を助けます。
薬物療法の種類
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)例:イブプロフェン、ナプロキセンは腫れと痛みを軽減します。これらはCOX-2酵素を阻害し、炎症性プロスタグランジンの生成を抑えます。痛みが強い場合は、医師が経口ステロイドやコルチゾン注射を処方することがあります。
エクササイズの種類
まずはストレッチで腱を柔らかくし、可動域を広げます。痛みが出ない範囲で肩をすくめる動作や腕の回旋を行いましょう。マッサージも血流改善に有効です。十分に伸ばせるようになったら、軽い抵抗トレーニングを取り入れます。例えば、90度に曲げた腕で軽いダンベルを持ち、前方へ伸ばす動作を繰り返すと、棘上筋腱の強化と血流促進が期待できます。
回復までの期間
回復期間は個人差がありますが、軽度の場合は1〜3週間で日常活動に戻れることもあります。症状が重いほど治癒に時間がかかります。積極的に治療とリハビリを行うことで、回復は早まります。
